日本パワーリフティング界の日本一を決める大会が、毎年おおよそ2月に開されるジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会
この大会での勝利が国内パワーリフターにおいて最高の名誉となる為、多くの選手が優勝目指して凌ぎを削っています
ハリーは93kg級で優勝を狙って日々努力を行っています
特にハイレベルだった2017年
ハリーは8大会連続で出場しているのでよく分かるのですが、2017年大会は最も93キロ級のレベルが高く、非常に盛り上がりを見せました
今までトータル700キロを同時に上回ったのが2名なのですが、今回はその倍の4名が上回るという内容
全階級で最も優勝争いが熾烈化し、デッドリフト第2~3試技に掛けて目まぐるしい順位変更が起こりました
エントリー選手紹介
エントリーが出た時にまず最初にパワーリフティング界が盛り上がります
あの選手がいるいない、誰が勝つ負ける、といったように、話題が絶えることはありません
- ハリー
わたくしです
ここ4年の大会ではトータル690-710で推移しており、710は十分に優勝が狙える記録ですが最近はいまいち届きません
毎年優勝候補として名前を上げていただきますが、怪我で不振が続いてます

- 落合 広樹
栃木の星、元気の良い試技が印象的です
2012年大会のジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会でハリーがパーソナルベスト710を出した時に相当の差がありました
しかし、ハリーの成長が止まってる間に急激に力を付けてその差は僅差に
ノーリミッツのパーソナルトレーニングも定期的に受けており、日々成長している選手です

- 西川 洋介
千葉の星、ハリーがまだ83kg級にいた頃、93kg級の頂点に君臨していたベテラン選手です
270オーバーのスクワット、290オーバーのデッドリフトが強烈で、自己ベストは700越え
2016年大会のジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会ではハリーが690にたいして685キロと非常に僅差でした
お互い700を越える自己ベストを出しながら怪我で低迷しているのが共通点なので、お会いした際には怪我トークに花が咲きます
- 重岡 慧
なんと1試合目でトータル700を記録
日本パワーリフティング界に激震が走りました
3種目バランスの良い構成で特にデッドリフト290を大会で成功させているので、すさまじいパワーです
接点が無く情報がいまいち入らない状態が続きましたが、突如Twitterに参戦
こうしてハリーと彼との交流が始まりました

- 宇佐美 清孝
愛知県が誇る往年の名リフター
40代後半の大ベテランで過去にフルギアパワーリフティングの日本一を決める全日本パワーリフティング選手権大会で、日本トップリフターとして知られる小早川渉選手に勝利し、数度の優勝を果たしています
40歳以上が出場するマスターズクラシックパワーでの優勝を皮切りに、地元愛知県開催のジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会にエントリー
全盛期はノーギア旧82.5kg級で692.5キロを記録したと言えば、宇佐美選手のスゴさが理解出来ると思います

大会前の下馬評
ハリーと落合選手による優勝争いがトータル700-710付近で行われるという意見が多かったです
西川選手は怪我の影響でスクワットとデッドリフトに影響があり3位前後
エントリー記録が700で1位の重岡選手はダークホースながら、2試合目が全日本規模の大会という試合経験の少なさと、700を記録した地方大会よりもデッドリフトが挙がりにくいシャフトがジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会で使用される事から700を割ってしまうのではないか
宇佐美選手においては、全盛期のパワーはとんでもない数字ですが、まだジャパンクラシックパワーリフティング選手権大会で優勝するレベルには戻ってない、といった下馬評でした
ハリーの作戦
大会前に行うピーキングの前にプレピーキングを実施
年末年始の段階では以下の数字を挙げてました
・スクワット250
・ベンチプレス195
・デッドリフト250
・トータル695
ここからもう一回り数字を増やす為に最終ピーキングを行います
・スクワット255
・ベンチプレス197.5
・デッドリフト252.5
・トータル705
上手くプレピーキングからトータル10キロ増やす事が出来ました
ここまでは順調ですが、落合選手も同程度ピーキングで扱っている事がインスタグラムから把握していたので、どのように展開すれば落合選手に勝利出来るか、様々なパターンを予めシミュレーションしました
スクワット
- 西川選手275
- ハリー252.5
- 落合選手250
- 重岡選手240
- 宇佐美選手237.5
怪我の影響で数字が落ち込むと軽率な判断をしたのは一体だれでしょうか
大きく2位以下を引き離しました
プレピーキングから一切潰れてないスクワットでしたが、第2試技でバランスを崩した事で切り返せませんでした
なんとな第3試技で立て直すも、ここでの失敗が今後大きく影響する事になります
調子的には自己ベストになる257.5-260は狙えたかなという感じで、仕上がりは上々
227.5-242.5-250
正直、どんなに挙げても245と予想していました
インスタグラムでは250を完全に潰れていたのでさすがに挙げてこないと
本来ここで大きく差を付けなければハリーの勝利は無いにも関わらずその差は2.5kg
非常にやばいです
220-×230-240
これはハリーの予測通りでした
重岡選手はここで240挙げないと優勝争いから遠退いてしまうので、第2試技230失敗から10キロジャンプで見事に成功
225-×237.5-237.5
第2試技はしゃがみの浅さで失敗も、それでも237.5まで数字を残してきました
正直、この段階でハリー自身とセコンド陣営は宇佐美選手をマークから外してましたが、それは大きなミスとなることなります
ベンチプレス
- ハリー197.5
- 宇佐美180
- 落合180
- 重岡175
- 西川142.5
得意のベンチプレスを180-192.5-197.5と綺麗な3本取りで一気に差を付けました
全盛期はもっとベンチプレスを挙げてましたが、バランスよくトータルを伸ばしてきてます
かなり調子良さそうです
サブトータル
- ハリー450
- 落合430
- 宇佐美417.5
- 西川417.5
- 重岡415
問題なのがどれだけ差を付ける事が出来たかですが、落合選手との差は僅か20
そもそも落合選手が出したサブトータル430は、事前に想定していた落合選手の最高値
デッドリフトで270以上は最低でも挙げる実力があるので、非常に追い込まれました
二人はデッドリフト282.5キロでトータル700に届きます
デッドリフト第1試技
- 落合687.5
- 宇佐美682.5
- 西川687.5
- 重岡680
- ハリー680
デッドリフト第2試技
- ハリー250成功
- 落合選手272.5成功
- 西川選手282.5成功
- 宇佐美選手282.5成功
- 重岡選手285失敗
第2試技終了時の順位
- 落合702.5
- 宇佐美700
- 西川700
- ハリー700
- 重岡680
最終試技
- ハリー255成功
- 落合選手280失敗
- 重岡選手285失敗
- 西川選手287.5失敗
- 宇佐美選手287.5成功
最終順位とまとめ
- 宇佐美705
- ハリー705
- 落合702.5
- 西川700
- 古川680(ジュニアカテゴリーの為に別セッション)
- 重岡680

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